惚れた陶器を手にするまで・・・陶器婚式。

ようこそ「スタジオ・ディゾンネ」へ

山形・福島より「整理収納×アロマ」を提唱する

快適空間コンサルタント  山内陽子です。


結婚20周年を過ぎました。

あっという間。

この20周年は、別名・陶器婚式。

または磁器婚式。


結婚する時に、最初に揃えた(揃えようとしていた)のは、

ヨーロッパの某有名磁器ブランドのライン。

途中まで揃えて結婚し、それから時々、買い足して。

ところが!

わずか数年後には、経営陣と経営方針が変わり、同じラインが製造されなくなりました。

しかもスープチュリーンが海外から個人的に取り寄せないと国内では入手出来ないと言われて。

わが家は、貴族でも豪族でもないので、そんなこと経済的に出来ません!

一方で、残念ながら欠けて減り・・・無惨なものに。

私は、長く連れ添ってくれない食器には興味がありません。

欠けてもそろうのが伝統的なブランドの食器の良さだと信じていたのでちょっとがっかり。


そうしているうちに、私の方にも変化があったのでしょうね。

ヨーロッパの物よりも、日本の物の方に惹かれるようになりました。

いろいろ見て行くうちに、恋に落ちるように出会った陶器があります。

それがこちらの「小石原ポタリー」。


九州は福岡県に、小石原焼きという焼き物があります。

これは330年もの間、自然が美しい小石原という土地で

育まれてきたという歴史ある焼き物です。


この小石原焼きの窯元さんと、フードコーディネーターの長尾智子さんがコラボレーションして

生み出されたのが「小石原ポタリー」。


刷毛目や飛びカンナなどの伝統技法を使って、飾りや模様をつけたユニークなデザイン。

新しいけれど、手に持つと、ずっと使っていたように馴染みが良い手触り。

ひとつひとつ、同じ物があるようで無い。

魅力いっぱいの陶器です。


でも、ずっと観てるだけ。

だって、買っても置く場所ないんだもの。

買う理由も無いんだもの。



昨年、九州を旅する機会がありました。


私にはまったく九州のバックグラウンドはないはずなのに、

とても居心地が良く、気持ちよく、「気が合う」というのは

こういうことを言うのだと、初めての感じました。

私のパワースポットになりました。

その九州のパワーが、小石原ポタリーにはあります。


ああ、こんな食器で、「毎日の普通のごはん」を食べたら幸せだろうな〜。


でも、買う理由も、買わなきゃいけない理由も、手持ちの食器に不足もない。

従って、置く場所も、無い。


だから観るだけ。


そしたら・・・


今年になって、娘が、私のダンスクの食器のセットを自分が家を出る時に

譲って欲しいと申し出てきました。


たぶんその日は近いです。


それならば、ダンスクが出た場所へ、新しい食器を置く事が出来ます。


それならば、陶器婚式の記念として、今回念願の小石原ポタリーを揃えてもいいね。


家族と話し、いろんなデザインの中から、お皿一枚一枚、

ボウル1つ1つ、選んで注文しました。


何年も願ってきて、やっと小石原ポタリーがやってきました。

最初に何を盛ろうかと。

寒くなって来たから、熱々のスープをボウルに盛ろうかな。


ところで、

場所を空けてくれるダンスクにはダンスクの、

とても思い出深いストーリーがあります。


このブルーと白のボテッと重たい食器が、私の心の危機を救ってくれたので、

そうそうやたらに手放す事は出来ないほどのストーリー。


でも、娘に言われて譲る気持ちになったのは、娘にはきっと

同じような日が来ると思うから。

このダンスクに、次は、娘を救ってもらおうと思います。

その話はまた今度。