敷くか、敷かないか、


ようこそ「Studio die Sonne」へ

快適空間コンサルタントの山内陽子です。

 

今日は、お部屋に何かを飾るコツ。

 

もしあなたが、一点豪華主義ならポンとおくだけなのですが、

好きな小物を集めて、それらを飾ってみたくなった時、ちょっと考えてみます。

 

つい、いろいろ並べ立ててみたくなるのですけれども、

細かい物のときは、「受け皿」を敷くと「まとめてひとつ」と、

数える事が視覚的に可能になります。

これは、ホントのお皿でなくても、トレーとか、お盆とか、マットとか、

なんでも構わないので好きなテイストの物を選ぶといいと思います。

このようにすると、目線があちこちに離散しないので、散らかって見えずに済みます

 

左の写真は、私のコレクションした木彫りのフルーツなど。

子どもが拾って来た松ぼっくりとあわせて、似たようなトーンの色のお皿に盛りました。

これで「ひとつ」と見なします。

 

やっぱり似たような色合いのアンティーク風小物やキャンドルと一緒に

窓辺に飾っています。

 

上から見た時に、二等辺三角形になるように並べるのもポイント。

飾りたい場所の面積の全体の1/3くらいになるようなサイズ

二等辺三角形エリアにギュッとまとめるといいように思います。

この時、手前側を三角形の底辺にするのも安定感を得るコツだと思います。

 

英国風にはほんとはシンメトリーが原則ですが、あえて崩すと面白みが加わります

右の写真は、棚に対してアレンジメントを1つ置いてみたのですが、

ちょっと余白が大き過ぎて(この場合は面積に対してアレンジメントが小さ過ぎ)マヌケ

な感じがしたので、もう1つだけ大きめのキャンドルを置いて

シンメトリーをわざと崩してみました。これによって視線が右に流れて、アレンジメントの

小ささが緩和されるようです。

 

次は、ダイニングの下のカーペット。


ダイニングセットは、テーブルと複数のチェアから構成される空間です。

なので、上でご説明したのと同様「複数の物を飾る受け皿」としてのカーペット

敷くと、ダイニングエリアとして際立ち、まとまりを演出することが可能です。

カーペットを敷く事で、チェアの移動による床面への傷防止も期待できますね。

 

左の写真では、ダイニングセットが、吹き抜けのある空間に、それだけがゆったりと

置かれています。床の色と近いので、統一感がありますが、このセットの下には

カーペットを敷かないとぼんやりとマヌケな印象です。

床の色と近いことで印象が薄いために、セットの周辺の壁や梁、窓やカーテンなど四方に目線が

捕われて、ダイニングエリアがフワフワと落ち着きの無いものになってしまいます。

カーペットを敷く事で、そこに視線をグッと集めて地に足がついたような落ち着きを得られます。

 

一方で、右の写真をご覧下さい。

こちらは、床や部屋のその他の部分に対して色も形も印象が強く、これだけで

視線をしっかり集めます。

また、こちらの部屋は狭いので、この部屋のダイニングにカーペットを敷くと、カーペットに

沿って四角く床が切り取られ、ますます狭く感じます

ならば、この床の板目のラインを遮らずにそのまま隣に続くキッチンへ目線をつないだ方が

広く見えます。

 

小物でも、家具でも、複数の物を置く場合、下に何かを敷くか敷かないか、で

印象が大きく変わります。

帰宅後の小物(時計、携帯、鍵、IDカード、財布など)をポンと置いてしまう癖

のある人は、玄関からくつろぎのスペースへの通り道に置き場を決めて「受け皿」を

用意してみて下さい。通り道に受け皿、が散らかさないコツです。

 

「受け皿としてのマットやトレー」は、整理収納では大道のコツですが、

家具や飾りなどの置く物によっては、敷く物が必要か、不要か、両方やってみると

まったく違う仕上がりが得られます。インテリアのお楽しみですね♪